低用量ピル(OC)の副作用

低用量ピル(OC)は中・高用量のピルと比べて副作用が少なくなったといわれています。
副作用は主に飲み始めた頃に発生します。

マイナートラブル

症状としては・・・・

  • 吐き気、嘔吐
  • 頭痛
  • めまい
  • 体重増加(1~2kg程度)(水分貯留)
  • 不正出血など

低用量ピル(OC)に含有される卵胞ホルモンと黄体ホルモンの影響により、このような症状を引き起こします。
体内がこのバランスに慣れてくれば、次第にこのような症状は落ち着いてきます。このような症状が3ヵ月以上続く場合は、体と低用量ピル(OC)の相性が悪いことが考えられます。このような場合は、担当医師の指示に従って、種類を変更したほうがいいでしょう。

重い副作用

低用量ピル(OC)の唯一の重篤な副作用に、血栓症の発症リスクの増加があります。出産可能年齢の女性が血栓症を発症するリスクは10万人に1~2人と言われ、それが10万人に5~6人程度に増えます。それに対し出産前後の妊娠女性の血栓症の発症リスクは10万人に20~30人に上ることを考えると、デメリットよりもはるかにメリットの多い薬剤であるとわかると思います。また、乳癌の発症リスクは、現在、相関性はないとされており、長期服用による子宮頸癌発症リスクの増加も原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染であるとわかっているので、ワクチン接種、定期検診により、予防可能な疾患であるので、ピルの服用によりリスクを考える必要はないと思われます。

血栓症の症状として

  • ふくらはぎのむくみ・手足のしびれ
  • 鋭い胸の痛み、めまい、急な息切れ、動悸
  • 胸部の押しつぶされるような痛み
  • 体重増加(1~2kg程度)(水分貯留)
  • 激しい頭痛、めまい、失神、視覚、言語障害(目のかすみ、舌のもつれ)

などの症状が現れた場合は、直ちに服用をやめて担当医師へ相談しに受診してください。
快適に低用量ピル(OC)を愛用していただくため、このような副作用の知識を以って服用することで、余計な不安や心配も軽減されます。